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エックス線透視検査

エックス線透視検査

Q:胃や大腸の検査でバリウムを使うのは何故ですか?また検査台を倒したり、起こしたり、身体を回転したり、
空気を入れたりするのは何のためですか?
kensin3 A:
消化管(胃や大腸)の病気を診断する方法には、エックス線検査と内視鏡検査(ファイバースコーブなど)が束西の横綱です。バリウム、正しくは硫酸バリウムを使うのはエックス線検査の方です。
硫酸バリウムは造影剤の一つで、陽性造影剤といっています。陽性造影剤には他に血管や尿路系のためのヨード造影剤がありますが、硫酸バリウムは消化管用です。
一方、陰性造影剤と言われるものには、空気、酸素、炭酸ガスがあります。
この両者を同時に使うことが多いのですが、日本のお家芸の消化管二重造影法は、硫酸バリウムと空気、または炭酸ガスを使っています。がんや潰瘍は造影剤抜きのエックス線写真では、まったく分かりませんが、造影剤である硫酸バリウムを飲んでもらって、人工的にエックス線吸収の差を作って病変を写しだしています。
←胃エックス線検査(バリウム)

消化管の二重造影法の特徴は、大変細かい病変を見つけることができること(早期発見)と、検査の規格化ができることです。
圧迫法というのがありますが、これには名人芸的なテクニックが病巣の描出に大きく影響しますが、二重造影法ではもちろんテクニックは必要ですが、規格化された写真が撮れやすく、どこで、誰が、撮った写真でも容易に比較することができます。
すなわち二重造影法は消化管のエックス線検査を、アートからサイエンスに転換させたといえましょう。

検査台を倒したり、起こしたりするのは、胃や人腸の粘膜面に、万遍なく薄いバリウムをコーティング、二重造影の効果を引き出すためです。
なお、バリウムと空気は嚥んでもらったり、チューブで入れたりします。ガスを胃の中に入れるのに発泡散を嚥んでもらうこともあります。

最近の内視鏡検査もすばらしいものがあります。直接視できますので、粘膜の色調の変化や病巣の形、凹凸、範囲などをよく見ることができます。必要なら生検といって組織を採ってくることも出来ますし、ポリープなど切除冶療もできます。
消化管のがんや潰瘍の診断のために、エックス線検査と内視鏡検査がそれぞれの特徴を生かしつつ、相補う関係で使われているのが現状ですが、この関係はまだ当分続くでしょう。
胃がんは減少の傾向にありますが、大腸がんは増加の傾向にあります。しかし、上記の二っの検査を駆使することによって、早期発見、早期冶療が可能となっています。

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