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超音波検査

超音波検査

Q:超音波検査は放射線をつかわないのですか?
us1 A:-超音波とは-
私達が話す「声」は音波と呼ばれ、空気を振動させながら波として進んでいきます。この波が1秒間に何回振動する かを表すのは周波数であり、ヘルツ(回/秒)という単位が使われます。私達が話す「声」は16~10,000ヘルツ程度の周波数です。
「超音波」とは振動する回数が肉声に比べて非常に大きく、20,000ヘルツ以上の音のことをいいます。周波数が高いと昔は光の性質に似て、まっすぐ進む性質をもっています。また、人間の耳には聞こえない音となります。自然界で超音波を発生することができるのはイルカとコウモリがよく知られています。イルカは互いに交信手段として、コウモリは自分の位置を確認する手段としてそれぞれ超音波を利用しています。

-超音波の医学利用-

 医学の世界では、超音波がまっすぐに進む性質を利用して、生体の中にある反射体、ここでは肝臓、腎臓、脾臓、膵臓、胆嚢、子宮、卵巣、前立腺、甲状腺、乳腺などの内臓を描出します。
生体の中を進む超音波の速さは1,500m/秒前後でほぼ一定なので、超音波診断装置から発射された超音波が反射して返って来るまでの時間が分かれば、それぞれの時間に応じてどの深さの所に何があるか分かるわけです。反射して戻って来た超音波のエネルギーは、電気エネルギーに変換されて診断装置のブラウン管に画像として描出されます。
これにより、病気がどこにあるか、あるいは「がん」がどこにあるかといったことが分かります。

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医学に超音波を利用する最大の利点は、超音波がほとんど無害であり,診断装置自体も小型なため、患者さんと医師、技師が直接相向き合って、その場で病気を見つけていくことができることにあります。
超音波は空気中をやや伝わりにくいという性質があるため、体の表面にゼリーを塗って空気を遮断して検査をする必要がありますが、患者さんへの苦痛などの負担はありません。

 

超音波診断は安全であり、妊娠の疑いのある人や、妊婦に対しても安心して検査を行うことができます。また、超音波検査は我国では非常に安価でもあります。
しかし、超音波は骨や空気があるとその後には進みにくいので、脳や肺の検査で使われることはほとんどありません。
また、残念なことに極端に太っている人ですと超音波のエネルギーが弱まってしまい、良い画像が得られないこともあります。
一般的に腹部臓器については、超音波検査が最初に行われることが多く、その後に必要に応じてCT,MRなどの検査を受けることになります。
超音波検査は,現在は、内科・外科などの医師も広く利用していますが、放射線科医の中にも超音波診断の得意なすぐれた専門家が多く、他の画像診断とうまく組み合せて有効に使うよう努めています。

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